自宅でカフェを開業したい。
小説や映画に登場するような、のんびりした自宅カフェ…。
いつか自分でそんなカフェを開業できたらいいなあと思ったことはありませんか?

また、
・開業資金を安くしたい
・低リスクで開業したい
という理由から、「自宅カフェ」の開業が注目を集めています。
しかし、「自宅カフェ」は、通常のカフェ店舗の開業とは、必要な準備が違う部分があります。
そこで「自宅カフェ」の開業を目指すために必要な
・資格
・手続き
・費用
などを調査していきます。
さらに最後の章では、経営面でのメリットとデメリットなどをまとめてご紹介します!
理想の働き方ができる!自宅で開業するカフェ。
自宅でカフェは開業できない!?
実はちょっと勘違いしやすいところ。
自宅の一部でカフェを営業しているようなイメージをされる「自宅カフェ」。
しかし実際はすこし違います。
法律上、自宅の中にカフェオープンすることはできません。
自宅でカフェを開業するには、<1階が店舗で2階が住居>など、カフェ店舗と住居スペースはきちんと区切られていなければなりません。
今の場所では開業できない可能性も!?
もしあなたが、今住んでいる自宅の一部をカフェにしたいと思っているなら、「用途地域」の確認が必要です。
「用途地域」とは、「住居系」「商業系」「工業系」など、その地域ごとに決められた建物のつかいみちのことです。
まずは近くの役所に確認しましょう。
そもそもこれがクリアできていなければ開業はできないため、必ずチェックしてください。
自宅カフェ用に、店舗兼住宅を探す方法も!
「自宅カフェ」を開業するために、今住んでいる自宅をカフェにする方法もあります。
しかし、カフェ用に改装をする必要や、前述した「用途地域」の問題も考えなくてはなりません。
それをクリアするために、はじめから「店舗兼住宅」の賃貸物件を契約・購入するという方法もあります。
店舗兼住宅の多くは商店街など、集客がしやすい場所に立地しています。
また、住居と店舗の区別もできているため、大掛かりな改装などが必要ありません。
カフェスペースの内装をリフォームをするだけなので、開業費用が抑えられます。
自宅カフェの開業を考えるならば、今住んでいる自宅だけでなく、店舗兼住宅の賃貸契約や購入なども検討してみましょう。
改装するなら専門の施工業者に頼んで自宅カフェを!
自宅カフェの開業で改装するなら、自宅カフェを多く担当している専門の会社に依頼するのが良いでしょう。
カフェへの改装以外に必要な、用途地域の調査や保健所との打ち合わせなども、対応してくれる場合があります。
施工業者の手掛けた自宅カフェを実際に見に行ってみるのもオススメ!
自宅カフェを開業するにあたり、内装やコンセプトなどをしっかり見て考えられます。
開業資金はいくら?自宅カフェの開業資金は?
内装工事費の相場は?
「少ない予算で開業できそう」と思われがちな自宅カフェ。
しかし自宅をカフェに改装するには、通常のカフェ店舗と同じくらいの費用が必要と考えた方がいいでしょう。
内装費用の相場目安として、1坪あたり30~50万円くらいの予算になります。
10坪の店舗であれば300〜500万円ほどかかる計算です。
自宅カフェの開業資金総額は?
自宅での開業は、賃貸物件のように「保証金」や「仲介手数料」は不要です。
そのため開業資金全体として20〜30%ほど削減できます。
10〜15坪くらいのカフェ店の場合、厨房の道具や食器、家具などを揃えた総額で500〜1000万円くらいの予算を考えます。
自宅カフェ開業後の実際の売上と利益は?
売上目標を明確に考えよう
通常の店舗と比べて自宅カフェは席数が少なく、集客力もチェーン店には敵いません。
とくに初めのうちは、少ない客数でも売上目標を達成する必要があります。
具体的な数字として、座席数の1〜2倍の客数で売上目標を計算してみましょう。
10席のカフェならば、1日の客数は15~20人での計算をします。
客単価が1人あたり1000円とすると、1日の売上が1〜2万。月の売上で30〜60万円ほどになります。
目標金額にしっかり到達できるよう、客単価を上げていく戦略が必要です。
自宅カフェは利益が出やすい
自宅カフェの場合、集客など大変な部分もありますが、普通の店舗と較べて大きなメリットもあります。
通常のカフェ店舗の場合、毎月「家賃」の支払いが発生します。
家賃は売上の10〜15%ほどになることが多いです。
自宅カフェならば家賃の支払いがないので、毎月の固定費がかなり削減できます。
また家族経営などで、人を雇わずにカフェ経営をすれば人件費もかかりません。
およそ30〜40%ほど経費削減できる計算になります。
そういった計算で、月商60万円の店でも、売上の50%の約30万円を利益にできる可能性があります。
自宅カフェ開業に必要な資格と届出
自宅カフェの場合でも、通常の店舗と同じように必要な資格や届出があります。
食品衛生責任者
食品の製造や販売をするのに必要な資格です。
・公衆衛生学
。食品衛生学
といった計6時間の講習を受講すれば取得できます。
受講費は1万円で、一日の講習で取得できるため、自宅カフェ開業を考えるならば取得必須です!
飲食店営業許可申請
自宅カフェを開業するために、管轄の保健所に許可申請する必要があります。
申請に必要ものは以下の通り。
- 飲食店営業許可申請書
- 営業設備の大要・配置図
- 内装の配置の平面図
- 場所の見取り図
- (法人が申請する場合)登記事項証明書
- (貯水槽や井戸水を利用する場合)水質検査成績書
- 食品衛生責任者の資格を証明する書類
工事完了の2週間から10日前を目安に管轄の保健所に申請します。
自宅カフェ開業のメリットとデメリット
さいごに、自宅カフェ開業することのメリットとデメリットをまとめます。
自宅カフェを開業するメリット
・通勤時間がない
・開業費用が抑えめにできる
・家賃がかからない分、利益が上げやすい
・老後も経営できる
・閉店しても、テナント貸しで家賃収入が得られる
・長期的な資産となる
自宅カフェを開業するデメリット
・集客が難しい
・自宅をカフェに改装するのに費用がかかる
・改装後に住宅へ戻すのは難しい
・仕事のオンオフの境目が曖昧になる
・住宅地の場合は近隣との付き合いも大切になる(苦情など)
自宅カフェの開業を考えるなら…
自宅カフェと通常のカフェの違いをしっかりリサーチする必要があります。
・どのようなカフェを開きたいか(カフェのコンセプト)
・自宅カフェを開業して、どんな働き方をしたいか
・お客様にとってどんなカフェとなりたいか
ということを自身の中で考えてみることが大切です。
特に集客力の強いチェーン店との差別化をはかりながら、理想の自宅カフェ開業をめざしましょう。